甘きゅん【完】




「…難しい。
もう、やめたい」


そうつぶやいたのは、司の部屋に入って、ちようど30分くらい経った頃。


「はぁぁぁぁぁぁぁあ!?」


あたしを飲みこんじゃうつもり?ってくらい大きな口を開けて、呆然とする司の前。


首をコキコキっと鳴らして、ベースをよいしょっとベットの上に乗せる。


「じゃ。
あたし、そろそろ夕ごはんの時間だし」


そう言って逃げようとするあたしの襟首を、


「逃がすかーーーー!!」


なんて、怨念のこもった声で司が引っ張る。