甘きゅん【完】

『絶対大事にするからさ』


そんなセリフ言われなくても、九条くんのことが大好きだったけど。


ギャンブル狂の両親からは一度も聞いたことがなく、もちろん男の子からも一度も言われたことがないあたしには、天にも上るほど嬉しくて。


「…う…うん」


憧れの九条くんが彼氏だよ―っ!!


なんか途中、悪魔なセリフもあったけどさ?


やっぱり優しいよ―っ!!


万歳したいほど喜んでそう言ったのに、


「あれ?
もう、落ちた?
つーか、早くね?
超つまんねぇんだけど」


雰囲気にそぐわない九条くんのセリフと、ため息に、


「あ。
もう時間。
気をつけて帰れよ」


――現実に引き戻された。