甘きゅん【完】




一週間前…


あたしは私立のくせに薄ら寒い1年の教室の寒さを凌ごうと、お昼休みに梨奈と2人で自販機のある場所に行った。


そこはいつも長蛇の列で、あたしはあんまり並びたくなかったのだけど、その日があまりに寒かったのと、


前の日、梨奈に一口もらった“いちごみるく”のおいしさが忘れられずに、初めて意を決して並んだ。


そして、やっとあたしの番がきて、紙コップを手に振り返ったとき――…


「あっちぃぃ―っ!!!」


掴んだ紙コップのあまりの熱さに、バシャッと。
紙コップを落としてしまった。


そう、次に並んでいた人の手の上に。