甘きゅん【完】

「間接キスって言っても、あんなのただの…ぬいぐるみとしたキスだよ!
ヤバくもなんともないし!
あたし、颯斗のことなんか、なんとも思ってないし!」


ぶっきらぼうにそう言っても――…


「しかも…感触は全然違うんでしょ?」


颯斗の顔なんか、直視できるはずもない。


いくら間接キスって言っても――…


今、颯斗の顔なんか見たら、颯斗の唇しか見られないのに。


――のに…。


「ん。
全然違うよ?
なんなら、柚月。
本当かどうか、確かめてみる?」


あたしの顔のまん前で、綺麗な颯斗の顔がドアップになった。