「つか今の俺、かっこよくなかった!?惚れた!?」
性格は明るくて、一種の馬鹿みたい。でもふちの青いメガネをかけていて若くみえてもちゃんと先生って感じがする。あたしが高校に入学したばっかりの時はかなりモテてた…って今もか。よく女の子に告られてるのを見る。でも、あたしはこういう性格は…苦手。なんか前カレがこういう性格だったから。…引きずっているわけじゃないんだけど、たまに切なくなる。

「あまりこういう所来ない方が良いよ?…って…聞いてる?」
先生はあたしの顔を覗きこむ。そして目が合ってしまってなぜか恥ずかしくなって目線を逸らす。びっくりしていると先生はあたしの頭を撫でた。髪を軽くくしゃってしていたずらっぽく笑った。
「何するんですか!?」
先生の手を頭から下ろして前髪を直す。
「いつも髪の事ばっかり心配して!少しは他にも感心持ちなさい!!」
教師らしい事を言われてこの先生が生徒指導だったと思い出した。
「って…お前!!俺の彼女じゃないって否定しろよ!!…ってもしかして柚芽、俺のこと…」
「好きじゃないですよ!!」
先生が勝手に話を進めるから全力で否定した。
「そんなにムキになって…やっぱり…惚れた?俺に」