「もう1年か…
紗那がいなくなってから」
そう呟く亜樹人は
愛しいものを抱きしめたような
切ない声だった
亜樹人はそのまま言葉を続ける
「皆、あいつのいない世界に
すっかり慣れてる。
まるで、最初からいなかったみたいにな」
「笑うしかないんだよ
あたし達は。」
そう言ってそっと目を閉じると
やわらかな笑顔が浮かぶ。
鈴木紗那
1年前の桜が咲く日
交通事故で還らぬ人となった
あたしの大親友
そして、亜樹人の彼女
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…