あたしの今前にいる人は誰なんだろう… 本当にあの 『頑張ってね!』と 桜のように可憐に笑っていた少女なのだろうか… 出来れば違っていて欲しいと思う これが悪い夢であってほしい だけど、これもあれも全部ぜーんぶ現実で 「楽しませてくれてありがとね?あげはちゃーん」 そう言って親しげに笑った優衣にあたしは笑い返す事が出来なかった それからもう 靴がボロボロに切り裂かれたり 教科書がごみ箱に入っていたりする ことは無くなった ■□■□■□■□■□■□■□■□