優衣によると、学校の王子的存在の奴があたしの事を好きだったのが皆許せなかったらしい
あたし…そんな奴知らねーし
優衣は…優衣は……
あたしの容姿が気に入らなかった
たったそれだけ
「じゃあ佑も嫌がらせも全部?」
「当たり前じゃない。あたしと佑は付き合ってる。
佑はあげはの事を好きなんじゃない。
全部あたしの思った通りに事が進んで笑みが収まらなかったわ。」
「思い通り?」
「そっ!
佑に頼んでちょっとあげはに気のあるそぶりを見せる。
あげははカッコイイ佑に惚れる。
それから、写メってー学校中に貼りまくり
佑はあげはをズタズタに傷付ける。
…ね?
思惑通りで笑っちゃうでしょ?」
言葉が出なかった
なんとなく分かっていたけれど本人から聞くのは辛い
怖かった
自分でも震えているのが分かった
両腕を摩りながらただ呆然としていた


