「…よかった!だったらよ、服買いに行こーぜ!ダブルデートの時の。買ってやるよ」
そう言って足先はゲームセンターの方からデパートの方へと変わった。
「服は買いに行ってもいいけど、自分で買うからいいよ」
「彼氏なんだからさ、買ってやるって」
「だから、毎回毎「大丈夫だからさ~。買ってやるから!」
私の言葉は遮られた。
良太の握る手が若干だけど、強くなった気がした。
買ってくれなくてもいいのに…。
本当は、普通にショッピングがしたい。
たまに奢ってくれるぐらいが良いのに…。
空は、さっきとは変わり茜色に近ずく。
自動ドアを抜け涼しい風が通る。
5階にある今時の可愛い感じのブランドショップに来た。
本当の事を言うと、連れてこられた。
ちょっと定員さん。っと良太は呼ぶとこう言った。
「いくらになってもいいから、可愛く全身コーディネートしてやって」
「えぇ!ちょっと…!」
私は荷物を降ろされ、洋服をあてられ勝手にコーディネートされていく。
机の上には可愛い服が何着も乗っている。
「お客様、これでどうですか?」
「いいね!可愛い」
そうやってレジに持って行かれたのは、帽子、トップス、スカート、バッグ、サンダル、カーディガン、ソックス。

