「快はいつ音楽制作家になろうと思ったの?」


「小6ん時。」


「へぇ。そんな前から。」


「父さんは反対してるけどな。」




そう言って快は鍵盤に触れた。





「快が家族のことをみんなに話さないのって‥。」



「ん。本当は今すぐ家を出たいくらいだ。」






あまり好きじゃないんだね。






だから家のこと誰も知らないし、快も言わないんだ。





お金持ちなのに、バイトしてる本当の理由がわかった気がした。









快は車の免許を取ったら、すぐに車に乗れるように車代を貯めてるって言ってたけど、本当はきっと、一人暮らしするためなんじゃないかって‥。







「快‥。」



「高校卒業したら東京に行こうと思ってる。」



「えっ‥?」




東京に‥?