沙弥と出会ったのは──────────
高校入試の時だった───。























三年前

「やべっ。筆箱忘れた……やべぇ……」

「…よかったら、どーぞ」

と笑顔で、消しゴムとシャーペンとシャーシンをくれた。




「ありがとう。助かったよ…」

「ううん。それあげるね?」

────────これが出会いだった。

今でも、シャーペンは持ってる。




消しゴムも。



でも、沙弥は
アニキ…陽斗の彼女だった──。