†導かれる聖女†



―グイッ

『っ!!!?』


そう決意してパイプを握りしめた瞬間、腕を誰かに引かれた。


その力は弱く、非力なものだったのに、死神に集中していた僕のバランスを崩すのは造作もなかった。


体がゆっくりと後ろへと傾く。浅い手すりを超えて、僕の体は海へと落ちて行く。


『ティア…ネイ…
愛して…る…生きて…』



手すりから笑顔を浮かべるレイナ。その後ろには鎌を振り上げた死神がいた。


耐えられず目をつぶる。



レイナ…レイナっ!!!!!