†導かれる聖女†



「………ひどい…
どうしてこんな………」


ルークは何も言わずに私を優しく地面へ降ろす。


目の前に広がる血の海を前に、ルークは無表情だ。



「…アデル……」


展望台の最高部にたどり着いた私達の前には、何十もの鎖に絡まったアデルの姿…


何かに喰われたような跡に、生気の抜けた瞳…


『…やぁ、来てくれたのかい?』



突然、あの脳天気な声が聞こえた。
目の前のアデルに視線を向ける。


「…相変わらず…
嫌な匂いだ」


ルークは眉間にシワを寄せ、目の前のアデルを睨みつけた。


それから不自然な動きをして体を起こした。
まるで…操り人形のように…