「同じ…なのかな…」
「………?」
私の呟きにルークは首を傾げ、不思議そうに私を見る。
「私も…眠いという感覚はあるのだけれど…
もうずっと…眠る事を恐れていたから…やっぱり眠れないの…」
体の防衛本能だった…
眠る事は一番無防備な事…
それ程恐ろしい事は
無い…と思うから…
「…それは…
お前が聖女だから…か…?」
言葉を選ぶようにルークは私に尋ねる。
その瞳は真剣そのものだった。
「…聖女だから…か…」
そう考えてみればそうだし…
そうじゃない気もする。
しいていうなら…
「私が普通じゃないから…
誰もが望む特別な力、資格…
そう言ったモノをこの血が…魂が…
受け継いでしまったせい…」
一人、たんたんと喋る私を、ルークは最後まで何も言わず聞いてくれた。
「やっぱり難しいな…お前という存在は。
お前は聖女か?…神か?
それとも…人間なのか?」
ルークの質問に私は何も言えなくなる。
それは…私が一番聞き、知りたい事だ。
「お前は何に怯えている?」
何も言わない私に、ルークはどんどん質問を重ねる。
「お前は何故…狙われる?
お前のその…俺を助けた力と何か関係があるのか…?」
ルークを助けた力…
それは私のマグダラ・マリアの血の力…
魔を退け、魔を払い…癒しと安息を与える力…
これはヘブンズブルグ教会のような信者達…
いわゆる人間達が欲した聖母の力…
そして……
魔術師…ウィザートが欲するのは…
聖母の力とは別の…
私が時折見る夢と何か関係がある力…
それは私にもまだわかっていない…
だからこそ…
私はそこを目指して旅をしているのだ。


