†導かれる聖女†



『それを私は望んでる…
もちろんあなたも……』


「違う!!!勝手な事言わないで!!!」


私は鏡に向かって靴を投げつける。


その鏡が割れる事は無い。


『嘘よ。あなたは私達とおんなじ。だって…私もあなたも同じ存在なんだから』



鏡から聞こえる声は少しずつ私の心を蝕んでいく。


「嫌っ…違う………
私は……私よ…………」


涙で視界がぼやける。胸が苦しい…


「これ以上私を惑わせないでっ…私は醜くなりたくない…あの人が信じる聖女でいたいの…」



『選んでくれない人の為に何故あなたは必死になるの?諦めて復讐してやればいいのよ…』


私は首を横に振る。
私は彼を苦しませたくない。そんな事…


「望んで無いわ!!!」

違う違う違う違う違う!!
首を横に振り耳を塞ぐ。


もう聞きたくない…
認めたくない……