†導かれる聖女†

*吸血鬼ルーク


「ルーク…………」


ルークが私を守っているのは私が命の恩人で契約者だから…


彼の中には愛する誰かがいる。彼の旅の目的もその誰かの為…


私じゃない誰か………


『ルークは私を愛してはくれないんだ……』


鏡に映る私は自分の体を抱きしめる。


『愛されたい…愛されたい…あなたに……愛して…』


愛して……愛されたい…
それは私の中に奥深く眠っていた欲という感情。


いや…隠していた感情だ。


誰にも知られるわけにはいかない感情…


隠せば隠す度、押し殺せば押し殺す度に募る想い。


孤独だった私に優しさをくれた彼を私は想っていたんだ…


『彼は私を愛さない…
この先も…ずっと……』

「愛されたい…私も…
あなたを愛したいのに…」

私は地面に膝をつく。


決して手に入らない
あなたの気持ちが欲しい…


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