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森をひたすら歩く。
心にはまだ悲しみが渦巻いていた。


それでも歩き続ける。
これが私の使命だから…


「…霧が深くなった」


ルークは私の手を引きながらうっとうしそうに眉間のシワを深くした。


「昨日は雨が降ったからな。お互いの顔が見えるだけましだろう」


ティアネイは時々私を心配してか振り返る。


「…大丈夫か?」


ティアネイの言葉に私は笑顔を向ける。


「大丈夫。今は少しでも早く前に進まなきゃ」


立ち止まってなんかいられない。


「セシル、足が痛くなったらすぐに言え」


ルークの言葉に私は頷く。二人は心配性だ。