†導かれる聖女†

*聖剣士ティアネイ*


「セシル…起きた…か…?」



部屋に入ってきたティアネイは私を見て目を見開いた。



それもそうだろう。
彼には私の涙が見えてしまったのだから…


「…ティアネイ……
大丈夫よ…大丈夫……」


自分で何度も言い聞かす。大丈夫…ただ悲しくて胸が痛いだけ…


大切なあなたを…
失っただけ……


「………っ……
大丈夫よ……」


それでも泣く私にティアネイはゆっくりと近付く。


それから………


―フワッ
私の頭を優しく撫でた。


「…何が辛い?何が痛い?
何が苦しいんだ?」


優しく、私を諭すようにティアネイは尋ねる。


「…また一つ…
大切な者を失ったの…
それが苦しい……」


私は両手で顔を覆う。
彼も同じように失ったというのに私は……


もっと強く…
人間は前へ進めるのだと
証明しなくちゃいけないのに…


「…なぁ…セシル」


ティアネイの声に耳を傾ける。


「不思議なんだ…
お前の涙を見ると守らなければと思う。
純粋に…素直に……」


ティアネイの言葉に
私は顔を上げた。


涙に濡れた顔を上げ、目を見開く。


「……私……を…?」


ティアネイはゆっくりと頷いた。そんなティアネイに私はゆっくりと首を振る。