†導かれる聖女†



「その使命から逃げても、誰も文句は言わない。
…俺が言わせない」


ルーク……
私に使命を与えても、
逃げを許してくれる人は
いなかった……


あなたは私に逃げる事を
許してくれるんだね…


「ありがとう…
ルークは私に今までに
与えられた事の無いモノをくれるね…」


幼い頃、自分の使命、宿命、運命…
全てに押し潰されそうになった時に望んだ選択肢を
あなたは私にくれる…


「ルークの気持ちだけで
私は十分」


今は…今だけは一人じゃないもの…


「何が…十分だよ……」


「…え………?」



―コンコンッ


ルークの声が聞き取れず、聞き返そうとした所で扉をノックされた。


「ルーク…」

「大丈夫だ…俺が出る」



緊張と不安でガチガチに固まりながら扉を見つめる。ルークはドアノブに手をかけた。