「…ぁ…本当だ…」
指摘されて気付くなんて…無意識は恐い。
「気付いてなかったのか?
お前はもっと自分の事を
気にしろ」
「自分を…気にする?」
そんな事言われたの
初めてだ…
皆は私に反対の事を言う。
『聖女は他が為に在る存在。それをお忘れなきよう』
『聖女様、我等に救いの手と、慈悲の心を…』
『聖女様』
『聖女様』
『聖女様』
皆は私を聖女と呼ぶ。
私は他が為に在る存在。
「私は他が為に力を使い、その者に救いと慈悲の心を授ける者…
そんな私が自らを気にしている余裕なんて…無い」
そう言えば、ルークは不機嫌そうに眉間にシワを寄せた。
「お前はお前だけのものだろう?」
私はただ首を横に振る。
それは違うという意味を込めて。


