「・・・・・・・。」
楓ちゃんと梶原君から別れて、
明良くん(本人曰く、下の名前じゃないと反応したくないんだって)
と二人っきりで歩いて5分。
特に会話もないままに駅に向かって歩いてる。
気まずいなー・・・
そう思ってたら
「なぁ、俺とおんのおもんないんちゃう?」
「ふえ?」
いきなり話しかけてくるから、思わず変な声でちゃった!!
恥ずかしい・・・・。
「なんでそう思ったの?」
気を取り直し、改めて聞いてみると
「いや、さっきから一言も話せへんし、ずーっと下ばっかみとったから、
俺とおんの暇なんかなぁ~って・・・」
って言いながら、少し寂しそうな顔をする明良くん。
なんか、遊んでもらえなくて落ち込んでる犬みたいな感じ。
例えおかしいかな??
「そっそんな事、ないよ!! だけど、その、少し緊張しちゃって。」
「緊張?なんでなん??」
「あの、男の子と二人っきりなんてなったことなかったから。」
そう、恥ずかしいけど男の子にほとんど免疫がないのが事実。
彼氏が今までいなかったわけじゃないけど、今まで遊ぶなら
周りに友達のカップルもいたし、二人っきりで遊ぶことなんか
めったになくて。まぁ、そのことが原因で別れちゃったんだけど・・・。
「なぁ~んや。そーやったんか。」
急にうれしそうに笑い出す明良くん。
