「かーなーたーくぅん。ちょっとお話があるんだけど、
よろしいですか?」

「気持ちわりぃから、その呼び方やめろ。話ならここですりゃいいだろ。」
「まぁまぁ、奏太。そうかっかしなや。ここじゃあできひんだいじーな話。」

明良も俺の背中を押してくっから、俺は渋々出口に向かった。
俺と明良の後ろで凛矢が確か楓って名前のヤツに

「ちょっと外で話してくるから、お前も話しとけよ。」

とか何とか言って遅れてきた。




店から出て、そばにある柱に寄っかかって

「んで。話って何だよ。」

「ん~~~。まぁ、なーー・・・ふっ。」

意味ありげな笑みを浮かべた凛矢がなぜか焦らして言おうとしねー。
くそ。腹立つ。

「ふっ。じゃねー。言うなら早く言え。」

「ほんなら、俺が言うてええ?」

横からひょっこり顔を出した明良が鼻歌交じりに言った。

「どーーぞーー。」

相変わらず間の抜けた返事しやがって。

「うーっとなぁーー。あんなぁーー。えーーこっほん。」

「てんめぇ~~・・・・」

「じょっ、冗談やって。今言うとこやから。」

「んならさっさと話せ。」