「うーーん。それは、自分で確かめに行ったほうがええんちゃう。」
質問の答えになってないよ!!
「希美ちゃん、行ってきてあげて。彼、希美ちゃん助けるのにすごく
がんばったんだよ。」
絵里がやっと落ち着いた感じであたしに言った。
「そうなんだ。でも、どうしてそんなに必死になったの?」
「もう!!!それを確かめに行ってきなって言ってるでしょ!!」
かえが怒鳴った瞬間、周りを歩いていた人たちが、一気にかえを見た。
かえを見ると、さっきまでの威勢はどこにいちゃったのか、
真っ赤な顔して下を向いている。
「希美のせいだから・・・。 早く行ってきなさい。」
こうなったら
「・・・・・分かりました。」
行くしかないでしょ。
「それでよし。 そんじゃー俺たちはお先に駅前に。」
「えっ?待っててくれないの??あたし一人で駅前まで行くの??」
「一人じゃないでしょ? 安曇野君と一緒にきたらいいじゃない。」
どさくさに紛れてなんて事を!!
そりゃ、二人っきりで行けるならうれしい。でも、あいにく安曇野君は
不機嫌。会話がうまくいかなかったら、それこそ地獄の始まり。
「やっぱり無理だって・・・・ あれ??」
誰もいない??なぜ?
嫌な感じがしたから、駅に行く方向を見ると・・・
「「それじゃー、お先にーー」
みんないます。前の方に。
元気よく手を振ってる。
