かえはこう見えて結構恥ずかしがり屋だったりする。
人前で話すのも苦手なんだって。


ガラガラっ


「おーーい、席着けよ。チャイム鳴ったぞーー。」


笑い声がおさまった頃に出席簿を持って入ってきた。
みんなはぞろぞろと自分の席に戻っていった。


「あれっ?キミってさっきの。」

いすをひいた瞬間後ろの方からなんだか聞いたことのある声が聞こえた。
振り返って見ると、かなり我慢して理由を話してくれたあの男子。


「ああーーー!!さっきの。」
「ラッキー!席近いならこれからヨロシクね!!神崎さん!」
「うん、ヨロシク。名前知ってたんだ。えっと、倉間君でいいかな?」
「もっちろん!下の名前でも俺は別にいいんだけどね。」


見かけが爽やかな感じだったから、てっきり奥手な子なのかと思ったら、
案外チャラかったりするんだ。人って見かけによらないんだな。

「神崎さんも、おとなしそうな顔してきつい事言うね。」

「………………へ??」

もしかして・・・

「ばっちり声に出していってくれてましたーーーー。」