「ねぇ?」


斜め下の声がする方を見ると、顔を赤くして少し俯いてる小さい頭がある。

「何だよ。」

足を一端止めて話を聞く。

「えと、その・・・。  手・・・。」


俯いたまま言って、握ってる手を放そうとするこいつ。
地味に傷つくんだけど。

「   んなに嫌かよ。」
「そうじゃないんだけど、 恥ずかしいし、こんな事するような仲じゃないんだし・・・」

ズキンッ

胸が痛い。
多分、こいつは無意識なんだと思う。
でなきゃ、かなり緊張してるか、どっちかだ。

「なら、  あいつらみたいになったら、こうしてもいいのかよ」

あいつら  凛矢と明良達の方を見ながらボソッと呟いた。

「え?」

今度は、俺の方を見て少し首をかしげながら聞き返す。
クソ、気づけよ。

「 付き合ったら、手繋いでもいいのかって聞いてんだ。」
「っっ!・・・・」