そんな視線に気づいたのか分かんないけど、
絵里がなんだか申し訳なさそうな顔をした。
「まっ、そこは安曇野君の出方次第だね。」
「希美ちゃん、頑張れ!!」
なんか、応援されてますけど・・・。
さっき、あなた方安曇野君の出方次第っておっしゃりませんでしたか・・・。
あたしに何をどう頑張れと!?
「なぁなぁ、男子と女子に別れて話すんの、寂しない?ドーナッツ買って、
遊びに行けへん?」
話がひと段落したのか、明良君が絵里の後ろから抱き付いて、肩越しに
顔を出した。
そんな明良君の行動を、真っ赤な顔をしながら受け入れてる絵里。
人前でイチャイチャしやがって~~!!
「おっ、いいね~。んじゃ、楓がきーちゃんのドーナッツ買ったら、
さっき明良が言ってたアミューズメントフロアだっけ?行こーぜ。」
そんなことをヘラヘラ言いながらかえの腰に腕を回してる凛矢君。
それに合わせて、かえも腕を回してる。
慣れていやがる~~!!!
一応人前だよ?ほかのお客さんいっぱいいるんだよ??」
まぁ、ドーナッツ食べれたらいいもんね。 えっへへ。
かえに約束のドーナッツ買ってもらって、明良君の案内で
アミューズメントフロアに移動。
歩きながらイチャつく2組のカップルを見ながら歩いてるあたし達。
そんな時に、さり気なく人ごみの少ないほうにあたしを連れてってくれたり、
いつの間にかあたしのかばんも一緒に持ってくれたり、
手を繋いでくれてる。
そんな安曇野君に改めて惹かれてるあたしがいるのを、
少なからず、安曇野君には気づいてもらいたくって、
ほんのり赤い顔を見上げながら、ちょっとだけ握られてる手に力を入れた。