「あったかい・・・。」


細いのに、がっちりした男の子の手。
大きさも私より二回りくらい大きいし。

「せやなぁ~、春やし。」


・・・・・・・・

明良君の手のこと言ったのに、

「・・・・ふふっ」


まさかそんな返事だと思わなかったなぁ、
思わず吹き出した私もどうかと思うけど、さっきまですっごく男の子らしかったのに、


「なんで笑うん?そこ笑うとこちゃうやん。」

そう言って、明良君も笑い出して。
二人とも話がかみ合ってないまま笑ってて、


そう思ってたら、なんでか分かんないけど、やっぱり付き合えてるんだなぁーって
自分の中でもう一回確認して、今度は私から握ってる右手にもう一回力を
入れて。



そんな風に、何の事もない話をしてたら約束のドーナツ屋の前。
少しだけ、ほんの少しだけだけど、残念に思ってたら楓ちゃんと梶原くんが
前の方からある来た。

二人の雰囲気で、付き合ってるのかな?って思ってたら、



「俺らだけとちゃうねんな、」

って明良君が耳元でこっそり言ってきた。

「そうだね、」

ってかえしたら


「~~~~?~~~~~~~」


耳まで真っ赤にした私を心配する明良君の声と、
楓ちゃんと梶原君の冷やかす声をかすかに聞きながらお店に入っていった。




























「次遊ぶ時は6人3組のデートぽいなぁ?まあ、奏太ときーちゃんが付き合っとっても、俺らがいっちゃんラブラブやけどな、絵里。」