期待しちゃうから。


そんな事言ってくれなきゃ良かったのに、なんて。


ほんのちょっぴり恨めしくもなる。


「じゃあな、美和」


「うん。送ってくれてアリガト」


降り出した雪の中を歩いていく迪也くんが見えなくなるまで、あたしはその背中を追った。