涙のスイッチ

「ね、迪也くん、おばさんに聞いたんだけど、東京の高校通うって」


「あ?うん、宮園な。美和ん家から近い?」


「うんっ。あたしの通う高校と家の半分くらいのトコ。電車一本で行けるよ?」


「そっか。オレ、部活で忙しいかもだけど、美和んトコ通うから。会えなくても電話とかするから。で、えっと…その…メアド…教えろよ」


「ケータイ?」


「そうだよっ。ホラ、貸せっ」


あたしのケータイには迪也くんの。


迪也くんのケータイには、あたしの。


情報交換してあたしの手に戻ってきたケータイが、今までは通話するだけの便利アイテムだったのが、急に宝物のように思えた。


なんか手が汗ばむよ…。


あたし…。


そういえば男の子の部屋、初!!じゃない!?