涙のスイッチ

「はぁー…」


今日、何度目かの溜め息をついて、コタツの上のみかんに手を伸ばした。


「美和ちゃん、どうしたの?」


「んー…。別に」


「なんか変よ?暇なら手伝ってよ?」


「何を~?」


「気晴らしにお菓子でも作ろうと思って。シナモンドーナツ、美和ちゃん好きでしょ?」


シナモンドーナツ…。


迪也くんも好きかな…。


「ホラ、美和ちゃん。生地こねてちょうだい?」


「はぁーい」


せっせとこねて、型を抜いて揚げて。


シナモンたっぷりの粉砂糖をまぶして出来上がったドーナツは、お菓子嫌いのおじいちゃんも絶賛の超上出来。