涙のスイッチ

「あの、ね?」


「うん」


「あたし受験終わってひきこもってたの」


「うん」


「で、ね。それが原因でパパとママが毎日ケンカするようになって。あたしなんかいなきゃいい、って…。何もかもどうでもよくて無気力で。眠ってしまえば忘れて全て終わるんだ、って思って。だから…」


「だから、あんなバカげた事しでかした?」


「…うん」


「そっか」


「うん…。ごめんなさい…」


───ポン


迪也くんの温かく大きな手があたしの頭に触れた。


この手が触れると、どうしてかスイッチが入る。


あたしの涙のスイッチ。