だが。

近しい者の死を目の前で見せられても、芹には生き延びるという使命が突きつけられていた。

どんなに辛くても生きろ。

仲間を見捨てても生きろ。

命の恩人を足蹴にしてでも生きろ。

後ろ指差される事になろうとも、生き延びろ!

「あぁあぁあぁぁあぁあぁぁあぁあぁあぁっ!」

もう一度慟哭して。

涙にぼやける視界のまま、芹は振り返る!