Escape from the DEAD second night

何とか傷まずに残っていたパンや飲み物で、今日はじめての食事をとる。

尤も芹の生存が確認できるまでは食事も喉を通らなかっただろうが。

「前もこんな事あったな」

パンを頬張りながら要が言う。

「ああ、学園から脱出したばかりの時だな。あの時もコンビニから無断で食料を頂いたな」

紅が笑う。

「今となっては慣れちゃったわね…最初は無銭飲食や万引きしている気分だったけど」

芹の意見は如何にも優等生らしかった。

しかし、それも彼女の言う通り、もう慣れた。

…二度と金で物を買うという事はないかもしれない。

この世界に、既に秩序というものはなくなった。

法もなく、ルールもなく、ただ奪い、殺し、虎狼のように飢えをしのぐ。

畜生のように生きるしかない。

人間らしく生きられる世界は、とうの昔に終わってしまったのだ。