Escape from the DEAD second night

紅の表情はいたってニュートラルだった。

我慢している風でも、二心がある風でもない。

極めて穏やかな表情。

「私は学園では鼻摘み者で通っていたし、恋愛などとは無縁の喧嘩に明け暮れる毎日を送っていたからな…要との日々は、それはそれで新鮮だったし、貴重な経験だったと思っている。だが、何と言うか…」

彼女は苦笑いした。

「今回の件でよくわかったのだよ。三角関係などというのは、私には向いていない。駆け引きや奪い合いなんていうのは、性格上できないらしい」

いたたまれない表情の芹の前で。

「恋とは、苦しいものなのだな」

紅は困ったような顔をして笑った。