小学校の裏門を出て、1キロほど走っただろうか。

「も、もういいだろう…」

流石に限界なのか、要が立ち止まる。

続いて芹が膝に手を付いて呼吸を乱す。

紅が背後を見やり、ゾンビの追跡がない事を確認した。

…運よくコンビニの前で立ち止まっていた。

尤も電気も消え、窓ガラスも割れ、まるで暴徒の襲撃後のような様相を呈しているが。

「流石に少し休憩したいな…喉も渇いたし、朝から何も食べていない」

要がコンビニの方へと歩き出す。

「電気がストップしているんだ。生ものは口にしない方がいいぞ。傷んでいるかもしれない」

紅が要の後に続く。

「……」

芹だけは、その様子をおずおずと見つめるしかなかった。