「どうしたの?」 私の呼びかけに、桐生が窓の外を指さす。 「見てみ」 「え?」 何? 気になって言われるまま窓の外を見てみた。 そうして私の目に映ったのは、金色の空だった。 さっき見たときよりも少し薄暗くて、なんだかあたたかい、そんな空。 「綺麗・・・」 思わずつぶやいた。 「マジックアワーっていうんだって」 「マジック、アワー?」 聞いたことの無い言葉に首をかしげる。