そんなこんなで。 話しているうち、私たちは観覧車のすぐ下まで来ていた。 「一周30分だってー」 観覧車の大きさを見れば、由理香の言葉にも頷ける。 てっぺんが雲に届きそう。 まあそれは言いすぎだけれど、それくらい大きいってわけだ。 私は高所恐怖症とかいう少女漫画でよくある設定ではないので、観覧車の中から眺める景色を想像してワクワクしてくる。 早く乗りたい。 「早く行くよ!」 待ちきれなくて桐生の腕を掴んで観覧車に乗りこんだ。 「おわっ」