いやいやいやいや、そりゃないぜ。 ないないない。 だって、はっきり言って今まで桐生と特に親しかったわけでもない。 好きになってもらう要素とか無い。 そうだよ、好きな人のこと考えたら嬉しくなって顔がにやけることだってあるじゃん! 私ってば、自意識過剰すぎ! 一人恥ずかしさに悶えていると、向かいから声が聞こえた。 「早瀬は?」 「へ?」 「いや、彼氏」