「ねぇ、瑠璃ちゃん。二人で抜けない?」



何言ってんの、こいつ・・・。



あれだけ拒否ってめげないって、どんな神経してんの?



「無理。帰って」



こういうやつにははっきり言わないとわかんないんだよね。



「帰ってよ!」



持っていたバッグで中原をドンドンと叩く。



と言っても、非力な私だからポカポカっていう方が正しいかもしれない。



まぁ、そんな反抗は簡単に受け止められてしまうわけで。



ヤツはバッグを掴むと、それを引っ張った。



私の体ごと引き寄せるように、だ。