「で、行くよね?」



「いかないわけがないでしょうよ」



悪い笑みを浮かべた玲奈の手を強く握った。



・・・これはやるしかないでしょう?



というか、チケットは拓真さんがくれたものに違いないから、行くしかない。



拓真さんというのは、玲奈のお父さんで安住財閥の頂点に立つ人のこと。



ああ見えて、玲奈はすごいお嬢様ってわけ。



きっと今回も



『パパぁ、玲奈、ネズミーランド行きたいなぁ』



とか言ってコネでチケットをとってきたに違いない。



何度か会ったことがあるけど、拓真さんは優しい。



・・・こんな娘を持って、苦労してるんだろうな。