世界は美しい…うん、きっと

「尾田…?」

尾田は何やら家の前で立ちすくんでいた。尾田は驚いて走り出した。

「待てよ!」

俺はいつの間にか尾田の腕を掴んでいた。
「なんですか?」

「なんでか?ってこっちが聞きたいよ。何で逃げんだよ」

泣きそうな顔しやがって。

「別に何もないです!」

…苛。

「何もないなら逃げんなよ。逃げる必要ねぇじゃねぇか」

「…っ」

「それに、お前泣きそうな顔してるし。何かあったんだろ?」

尾田は小さく頷いた。

「言ってみろ。ゆっくりでいいから…ちゃんと聞いてやる」

俺は尾田の手を優しく握った。

「えっと…あの…」

尾田が言おうとした、
まさにその時だった。