がやがや

ほとんどの生徒が友達と語っている中。


自分の席に座っている生徒1名。



あー

さすがに1時まで起きてると眠い。

どうしてもアニメ雑誌が見たくてさ。

眠いぞ。

眠すぎる。

.....。

「ひーなーちゃん」

びくっ

「脅かさないでくれ、凛ちゃん」
『笹木凛』。

学校1モテる女の子。

あたしでも見て分かる。

くりくりの大きな瞳に、ピンクの唇。

髪の毛なんかふわふわしてる。


あたしとは大違い。

他の生徒は思ってるだろうな。

学校1のモテ女と学校1の地味女がどうして仲いいのかと。

あたしだって他の生徒ならば不思議に思うだろう。

でも。

そんなの簡単な事だ。

親同士が仲良く、昔からよく遊んでいたから。


ただそれだけ。


「雛ちゃん相変わらず大人しいね」
「騒ぐ理由がないじゃないか」

そういうと凛ちゃんは“ぷっ”と吹き出した。

何が面白かった?

凛ちゃんはよく分からん。

「雛ちゃんらしいね」

そうか?
至って普通じゃないか。