「もー、まじお前は女の顔も名前も覚えねーよな」
「………。」
「俺とよくいるヤツだよ。あ、それと多分ゆかちゃんって子も来るから。よろちく♪」
・・・・・・・・・・・・・は?
「――はあっ!?」
思わず出たデカイ声に20人はいるだろうヤロー達はビクッと肩を上げた
「……な…どうしたんだよ…」
「いや……別に。」
「あ、そう。
それよりな〜、ゆかちゃん超可愛いから!!」
知ってる。
「ま、興味ねーか。雄大変わってるよなー。有名で喧嘩も強いし。俺が言うとキモいけど顔も整ってんじゃんよ。モテるくせによー」
「………。」
「無口だけどなー。
女はいいぞー?'俺について来い。'なんて言ったらメロメロだよ。男なら一度くらい言わねーとな」
「…'俺について来い?'」
和樹が笑いながら頷くと、後ろからオレンジ頭の斗真が和樹を小突いた
「いてっ」
「うちのボスに変な事吹き込むんじゃねー。女はこの場所にはいれねえ。わかってんだろ?」
「…いーじゃんかー。
んなケチくせーこと!」
「雄大は認めねーんだよ諦めろ。な?雄大」
「別に。」
「「………へ!?」」
和樹と斗真は顔を見合わせ、首を傾げた
雄大が、他の人間…ましてや女をこの部屋に入れていいと言ったことが意外すぎて――。
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