「ま、いっか。亜紀に心まであっためてもらうから」

「何それ」

と言ったか言わないうちに、私はベッドに押し倒される形になっていた。


「ぎゃ、り、律さ…」


私が名前を呼んだ瞬間、再びやわらかい感触が口元に残る。


「亜紀、好き」


律はそう言うと、さっきとは違う、深いキスを何度も何度も重ねてきた。




ありがとう、その言葉を伝えたかったんだ。


そして、これからも伝えるからね。


強がりな私だけど。


ちょっとずつ、ちょっとずつ、素直になるから。




こうやって、これからも私は愛しい人の名前を、呼ぶよ。



「律…私も大好き」




END*

→続く