ギターを持ったりょうがライブハウスから出てくると、
コンビニのバイトを終えたさなえが、
ニコニコして走ってきた


さなえ「どうやった?今日のオーディションライブ?」

りょう「アカンわ…。審査員にボロカス言われるわ、客は無反応やし、全然や」

さなえ「そっかあ。ええやん!オーディションはこれだけじゃないし、気持ち切り替えて!よぉーっし!じゃあ今日は、ウチがおごったる!ごはん行こ♪」


さなえ「こんばんわー」

おばちゃん「あら、さなえちゃんにりょうくん、こんばんわ。今日も、いつものか?」

さなえ「うん!汁たっぷり、箸2つ」

おばちゃん「はいはい190円ね♪お!今日はさなえちゃんが払うんか?」

さなえ「せやねん、りょうがオーディションアカンかったから今日は励ましパーティー♪」

おばちゃん「そうかあ、りょうくんまたアカンかったん?」

りょう「うん。」

おばちゃん「いっぺんおばちゃんが歌ったろか?合格したりして(笑)横でカスタネットでも叩いとこか?」

りょう「何ゆうてんのもう(笑)」

おばちゃん「何ゆうてんのて、これでもな、バカにしたらアカンで、おばちゃん若い時は皆から【歌う美空ひばり】言われとってんで!」

りょう「いや…【歌う美空ひばり】て美空ひばりさんは元々歌う人やがな!ボクサーが【歩く凶器】とか、美空ひばりさんを使うなら【大阪の美空ひばり】言われてた。やろ(笑)もう…おばちゃんとしゃべってたら落ち込んでたの忘れるわ♪」

おばちゃん「はははっ(笑)よかったそれでええねん!よっしゃ!ほなこれ、内緒やで。おばちゃんからの大サービス!はい、ビール♪」

りょう「うわぁ♪ありがとう!」

おばちゃん「一杯だけやで、さなえちゃんと、仲良く飲みや!」

さなえ「ありがとう!」

おばちゃん「その代わり、売れた時は…おばちゃんもテレビ出してやぁ(笑)」

りょう「顔にモザイクかけてな(笑)」

おばちゃん「コラ!ビール返しっ!」

りょう「よーし喉に指つっこんでオェっ(笑)」

さなえ「きたないやめときもう!」

3人「あはははは(笑)」