「あたしね…今までずっと本当に愛された事なんて無くて…上手い言い訳とか嘘とかそんなのに振り回されて…結局誰もあたしの事なんて真剣に見てくれてなかった。でも凌は…凌だけはあたしをちゃんと見てくれてた。もうこれ以上傷つきたくない…だから…我が儘だって分かってるけど…あたし…凌の傍に居たい」
麗華は涙が滲んだ瞳を俺の方に向けながら力強く答えた。
俺は麗華が言う様な優しい男じゃなくて、上手い嘘とか言い訳で女を騙してきた男だ。
だから麗華にはそんな俺の事を信じて欲しくなかっただけなのかもしれない。
また俺はいつもの様に嘘をついて麗華を裏切ってしまうんじゃないかと…ただ恐くて仕方なかった。
「俺の傍に居てもまた傷つくかもしれない…それでもいいのか?」
「"絶対に傷つけない"って凌が言ってくれて…すごく嬉しかった。だから…その言葉を信じたい」
俺は幾らでも嘘の出まかせの言葉とか言える様な人間だけど…"麗華を絶対に傷つけない"その言葉は嘘じゃない…それだけは約束できる。
麗華が俺を信じてくれるなら…俺は絶対に裏切ったりしない。
今まで散々女を騙してきた俺には難しいかもしれねぇけど…もう絶対に傷つけたりしない。
例え何が起こっても…