「ずっと…莉奈が羨ましかった。俺みたいに汚れを知らない気がして…」
莉奈を抱き寄せながら今まで思っていたことを話した。
綺麗な涙を流す莉奈を見ていたら、俺と同じ世界で働いてるとは到底思えなかった。
「あたし…凌が思ってる様な女じゃないよ。本当のあたしを知ったら…きっと幻滅するよ?」
「だったらさ…いっそ幻滅させてよ。その方がお互い楽になれそうだし」
俺はただ本当の莉奈を知りたかった。
莉奈の抱えているものを少しでも減らしてあげたい。
例えどんな事実を知ろうとも俺は絶対に幻滅なんかしない。
どんなに汚れた事実だとしても…きっとそれはお互い様だ。