「実はあたしね…ずっと彼氏と一緒に住んでたの。だけどもう限界で…我が儘かもしれないけど…もう家には帰りたくなくて…」
俯いたまま苦しそうにただ訴えようと必死に声を絞り出していた。
莉奈の言葉を聞いて…ただ心が痛みつけられる様な気がした。
俺が考えていた以上にこいつは傷ついていて…今にも壊れそうな状態だった。
「だったら帰らなくていい。…俺の所にいればいいよ」
気の利いた言葉は言えねぇけど、傍にいてやることくらいなら俺にも出来る。
痛いくらいこいつの苦しみが伝わるから……俺はやっぱりこいつを放って置く事は出来ない。
どんな理由かは分からねぇけど…苦しいなら逃げればいい。
だから…もうこれ以上傷つくな…