「ううん…嘘じゃないよ」 「マジかよ…」 真っ直ぐに俺を見据えたまま話す莉奈を見る限り、嘘をついてるとは思えねぇけど… 心の何処かで信じたくない自分がいた。 「驚いた…よね?」 「…まぁな」 正直言うと…かなり驚いた。 でもよく考えれば、あの時間帯にあの街にいる奴は大抵夜の人間である事は確かだ。 冷静に考えれば納得はいくが今、目の前にいる莉奈の外見からは想像すら出来なかった。 まさか同業者だったとは思いもしなかった。