閉店時間を過ぎて全ての客が帰っていったその後。






「今月もNo.1は琉依だ。この調子で頑張ってくれ」





店のオーナーから分厚い給料袋が手渡された。





「ありがとうございます」





お礼を言いながらオーナーから給料を受け取った後すぐにポケットへと押し込んだ。





初めの頃は金額を確かめたりしていたが…今は特に気にならなくなっていた。





今の俺には金というものにそんなに価値があるとは思えなかった。






「久々に何か飯でも食べに行くか?」


「…いや、今日はやめときます。お疲れ様でした」





オーナーの食事の誘いも断って店を出た後いつもの様に地下の駐車場に向かった。






ここ最近まともな睡眠を摂らずに働き続け…さすがに疲労も貯まり始めていた。






今日はホテルには行かず久々に家へ直行してしっかりと真面な睡眠を摂ろうと決めていた。